ハオルチアは500種類以上あると言われています。
葉の硬い硬葉(コウハ)系と葉の軟らかい軟葉(ナンバ)系がありますが、今回は 軟葉系のハオルチアに特化して書きたいと思います。
ハオルチアの基本的情報
【名称】 | ツルボラン科(又はユリ科) ハオルチア属 学名(Haworthia) |
【原産地】 | 南アフリカ南部 |
【育成型】 | 春 秋 |
【特徴】 | 窓のある植物としてよく知られている。 陰性植物なので強い日差しが苦手で、空中湿度を必要とする。 |
※陰性植物とは日当たりの悪い場所で育つ植物の事です。(キッズネット参考)
ハオルチアの魅力
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魅力①窓
軟葉系のハオルチアの最大の特徴は多くの品種に窓があることです。窓のある植物と言われてもピンとこない方もいらっしゃると思いますが、葉の先端部分の透明な部分を窓と呼びます。
軟葉ハオルチアの窓はマニアに取っては魅力のキーマンとも言える部位です。
ハオルチアは元々原産地では地中にほぼ埋まった状態で生息しています。葉の先端の透明な部分が地上に出ていてそこから光を取り込んで光合成をするようです。
上の写真左「オブツーサ」は窓のある植物の代表格です。右の写真は「裏般若」で葉の表だけでなく裏にも窓(透明な部分)があるのでこの名前が付いたのでしょうね。
鉢を持ち上げて光にかざすと葉の先端の透明な部分がキラキラと輝き、まるで宝石の様です。上の写真以外にも窓のあるハオルチアは多くあり、マニアに愛されるゆえんだと思います。
魅力②形状、草姿(ソウシ)
1.万象
成長の途中でバッサリと切ったようなとてもインパクトの強い草姿をしていて、切り株の様です。 初めて見る方は一様にとても驚かれます。
葉の頂点の切り口のような平たいところが窓です。万象の中でもこの窓の模様で名前が変わり、また模様が全くなく透明なだけの物もあり万象と一口に言っても種類は沢山あります。
この窓の模様や又は模様の無い物、透明感やちょっとした個体差で好みが分かれてきますが、まだ持っていない品種は手に入れたいというのもマニアならではと思います。
ハオルチアの中でも高価で取引されていますが、最近は値段も落ち着いた感があります。
2.玉扇(ギョクセン)※タマオウギと呼ばれている場合もあるようです。日本語は難しいですね。
これも万象と同じように途中でバッサリ切ったような、扇を開いたような見た目をしていて植物らしからぬ草姿に驚かされます。
魅力の要素もほぼ万象と同じで窓の模様、透明度、色などがチェックポイントとなります。
上記の写真は自分の持っている唯一の玉扇ですが、斑入りのため過保護に育て過ぎたのか?徒長気味で写真を見て改めて反省しています。
人工的にカットしたのかと思うほど不思議な形をしていますよね。
万象もそうですが、丈が短く葉に厚みがありしっかりしたダルマタイプの株が好まれます。
マニアに取っては窓の模様等だけではなく徒長していない生育状態の良い株を選ぶのも大切です。
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魅力③葉の模様バリエーション
【写真①コンプトミュータント】
特徴は窓から透けて見える葉脈の模様です。 ちなみにコンプトとは葉の先に三角形の窓を広げるタイプで、ここで言うミュータントとは枝変わり種の事で大型に変化や模様の変化などがあるようです。
【写真②LOVE青蟹】
蟹の甲羅のように硬くて葉に白い線が入るのが特徴です。
【写真③雪景色】
上から見ると雪が積もったように見えることからこの名前が付いたようです。 (ウィミーとスプレンデンスの交配種)
【写真④ピクタ(実生)】
ピクタも三角形の窓を広げるタイプのハオルチアです。「ピクタ」とは飾り付けられたという意味を持つそうで、なるほどお化粧したような白い奇麗な品種ですね。
魅力④種類の豊富さ(多様性)
「日本にハオルチアが入ってきたのは明治時代のこと。その後1980年代後半に大量のハオルチアが産地から輸入され奇麗な模様の個体を選抜するという育種が始まりました。
その後これらの優良個体同士を交配実生してさらに優良な個体を選抜するという育種法が本格化し、2000年になると世界をあっと言わせるような優良個体が日本の栽培家から次々と発表されるようになりました。」多肉植物ハオルシア 監修 林 雅彦より抜粋
上記の説明通り、沢山の美しいハオルチアが世界に先駆けて日本で園芸化され発展していったようです。上記の本には「いまだに他国の追随を許さない圧倒的な強さを誇っています。」と書かれている通り種類の多さと多様性は植物の中でも最大のものと言われています。
私がコレクションしている中で少し面白くて美しいと思う4点を紹介したいと思います。
【写真①丸葉オブツーサ錦】
ふっくらと膨らんだ丸いタイプの葉にクリーム色の斑が入っていてとても奇麗な種です。
【写真②氷灯オブツーサ】
これもオブツーサで、一般的なオブツーサより葉が細く先がとがっていて、何より透明感が魅力です。他にもオブツーサだけでも沢山の種類があるのでオブツーサだけ集めてみるのも面白いかも!
【写真③オデッタエ】
レース系と言われるタイプで、文字通り繊細なレースあるいは真っ白な羽毛に包まれたような上品なイメージの品種です。
【写真④ラブハート】
ハート型の白窓が美しく人気のある品種です。葉がハート型で可愛いですね、交配式を知りたくて調べたのですが片親がバディアという事だけでもう一方の親は分かりませんでした。ご存じの方がいらっしゃれば教えて頂きたいと思います。
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魅力⑤斑入り
その他、多くの品種に斑入りが存在します。斑入りはレアなことと美しいことから高値で取引されていますが、個人的に以前(10年ほど前)より最近はよく目にするように感じています。
【写真①姫美人錦】
鮮やかな黄色の斑入りで窓に透明感もあるので美しい品種です。
【写真②エメラルドLED錦】
斑が入っていなくても美しい品種だが、斑が入るとさらに美しさが増す。
【写真③ホワイトクリスマス】
実は素敵なネーミングににひかれて購入したが、玉扇タイプの斑入りでやはり美しい
【写真④ドドソンショッキング紫オブツーサ】
ドドソンとは「米国のドドソン博士のコレクションから発した種で窓が奇麗で子株が出にくいタイプ」Yahoo知恵袋より抜粋らしいですが、一般的により紫で粒が大きくしまった苗を指す意味で使われているようです。
今回は窓のある魅力的な植物ハオルチアを紹介しましたが、品種が多い為ほんの一部しか紹介できなかったので不完全燃焼な気分ですが、また別記事にてタイプ別に紹介したいと思っています。
少しでも興味を持っていただければ幸いです。
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